2026年07月16日
今年のセレクションセールでは、当場生産馬が5頭合格しています。
今回はそのなかから№219ルイヴィルファーストの2025(牡、父インディチャンプ)を紹介させていただきます。
本馬の牝系解説文(ブラックタイプ)はこちらからご参照ください。





【7月5日現在】体高154cm 胸囲179cm 管囲20.3cm 馬体重462kg
本馬はセール2カ月前から当場の1歳分場にてセリ馴致を施しています。
当場の方針として、当場内でセリ馴致する際はセールに上場することだけを目的とせず、将来の競走馬という意味でもしっかりと基礎体力を付けて送り出したい思いから昼夜放牧も同時に実施しています。
G2日経新春杯勝ちのモズベッロ(2017年セレクションセール取引馬)、国内外の重賞を4勝したディープボンド(2018年セレクションセール取引馬)、G3エルムS勝ち馬フルデプスリーダー(2018年セレクションセール取引馬)、G2札幌記念のほかG2AJCCとG3エプソムCの勝ち馬ノースブリッジ(2019年セレクションセール取引馬)、そして今年のG3函館スプリントS勝ち馬でJRA重賞4勝のピューロマジック(2022年セレクションセール取引馬)。
彼らはすべて当場生産によるセレクションセール上場馬ですが、当場内で昼夜放牧をしながらセリ馴致をしてセール上場した馬たちです。
正直なところ、昼夜放牧をしながらセリ馴致をすると疲労が溜まりやすいのですが、そのあたりは獣医に相談するなどして適切なケアをしてもらって対応しています。
これまで同様、セール当日に向けて細心の注意を払いながらセリ馴致を進めていきます。
本馬の母ルイヴィルファーストは、当場が米国キーンランド繁殖馬セールで購買した馬です。
彼女は米国にて16戦3勝、芝7Fのステークス勝ちがあります。
3勝のうち未勝利勝ちはダートで、他の2勝は芝によるものです。
ただ、繁殖牝馬になると、これまで米国に残してきた産駒はほぼすべてダート勝ち馬になります。
初仔のUnder the Gun(父Gun Runner)…米3勝、うちオールウェザー6.5Fで1勝、ダート7Fで2勝
2番仔のHallow Point(父Gun Runner)…米2勝、ダート5.5Fとダート7Fで勝ち鞍あり
3番仔のCopper Bound(父Copper Bullet)…米3勝、うちダート6.5Fで2勝、ダート8.5Fで1勝
4番仔のTapit First(父Tapit)…米1勝、ダート4.5Fで勝ち鞍あり
彼女の父、そして本馬の母父にあたるGirolamoは米G1ヴォスバーグS(ダート6F)を勝っています。
それほど馴染みのある名前ではないかもしれませんが、血統的には米国のなかでも超良血の部類に入る血統背景をしています。

名牝Numbered Accountに遡る牝系で、Girolamo自身はBuckpasser4×4やGlamour5×5の牝馬クロスなど、名牝系出身だけではない優れた血統パターンをしています。
また、A.P.Indy系×Mr.Prospector系牝馬という組み合わせは、名種牡馬Tapitや、日本ではフォーエバーヤングやダノンデサイルの母父Congratsとも同じ配合です。
特に、CongratsとGirolamoは2代母の父がNorthern Dancerである点まで同じで、かなり似通った血統背景をしています。

このような血の質が高い血統は、母方に入ると後世に好影響を与える傾向にあり、実際にGirolamoの娘ルイヴィルファーストも米国に残してきた産駒が全頭勝ち上がっています。
一方、現3歳世代が初年度産駒のインディチャンプは、名牝トキオリアリティーを2代母に持つ血統らしく、ステイゴールド産駒ながらスピードに秀でていてマイルG1を2勝しています。
産駒もマイル以下の距離を得意とする馬が多く、またその多くが芝馬であり、なかでも彼の代表産駒であるタイセイボーグはG2チューリップ賞(芝1600)を勝っています。
インディチャンプ産駒の血統で特徴的なのは、JRA勝ち馬19頭(7月15日現在)のうち14頭の血統にMr.prospectorクロスが見られることです。
インディチャンプが持っていたスピードを活かす意味でも、このMr.Prospectorクロスは有効なのかもしれません。
本馬の血統にもMr.Prospector5×4があります。
母ルイヴィルファーストの競走成績と繁殖成績を参考にするならば、彼女は自身のスピードを産駒に伝える傾向があります。
その意味でもインディチャンプとの配合は、父母それぞれの長所であるスピードを遺伝させやすい配合だと考えています。
実際、本馬の馬体はステイゴールド系の産駒のなかでも肉付きが良く、胴が短めでマイル以下に適性がありそうです。
インディチャンプ自身がそのような馬体をしているので、本馬は父似の雰囲気があります。
また、それほど緩さを感じさせない歩様からは早い段階からデビューできそうな雰囲気があり、それはインディチャンプ産駒の傾向とも合致します。
現状の本馬の馬体と血統背景からすると、本馬はマイル以下の芝に適性がありそうに感じています。
ただ、インディチャンプの勝ち馬のうち約1/4はダート馬であり、今後はダート馬からも活躍馬が出てきそうなパワーを彼の産駒には感じます。
ルイヴィルファーストが米国に残してきた産駒は、ほぼすべてダートで勝っているので、本馬にも少なからずダート適性が備わっているでしょう。
いずれにしても、四肢の筋肉が発達したパワー系の馬体に成長していきそうです。
本馬に関してお問い合わせがございましたら牧場公式サイトからご連絡いただくか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入くださるようお願いいたします。
当場から折り返し連絡させていただきます。
