2026年08月13日
今年のサマーセールには当場生産馬から4頭を上場予定であり、その上場日はサマーセール5日目の8月21日となっております。
今回は、そのうちの№1059ジョワユーズの2025(牡、父インディチャンプ)を紹介させていただきます。
本馬の牝系解説文(ブラックタイプ)はこちらからご参照ください。





【7月29日現在】体高153cm 胸囲176cm 管囲20.4cm 馬体重451kg
本馬は、当場内で昼夜放牧しつつ、セール2カ月前からセリ馴致を始めています。
当場の方針として、当場内でセリ馴致する際にはセールに上場することだけを目的とせず、将来の競走馬という意味でもしっかりと基礎体力を付けて送り出したい思いから昼夜放牧も同時に実施しています。
G2日経新春杯勝ちのモズベッロ(2017年セレクションセール取引馬)、国内外の重賞を4勝したディープボンド(2018年セレクションセール取引馬)、G3エルムS勝ち馬フルデプスリーダー(2018年セレクションセール取引馬)、G2札幌記念のほかG2AJCCとG3エプソムCの勝ち馬ノースブリッジ(2019年セレクションセール取引馬)、そして本馬の半姉で短距離重賞5勝のピューロマジック(2022年セレクションセール取引馬)、G3武蔵野S勝ち馬のソリストサンダー(2016年オータムセール取引馬)など。
彼らはすべて当場生産によるセール上場馬ですが、当場内で昼夜放牧をしながらセリ馴致をしてセール上場した馬たちです。
正直なところ、昼夜放牧をしながらセリ馴致をすると疲労が溜まりやすいのですが、そのあたりは獣医に相談するなどして適切なケアをしてもらって対応しています。
これまで同様、セール当日に向けて細心の注意を払いながらセリ馴致を進めていきます。
本馬の母ジョワユーズは、G1高松宮記念とG1スプリンターズSを勝ったローレルゲレイロの半妹になります。
この牝系は芝系の種牡馬を配合したら芝馬に、ダート系種牡馬を配合したらダート馬が出やすいのが特徴です。
ジョワユーズのきょうだいは芝系の種牡馬を配合されて芝馬ばかり出ていましたが、父エンパイアメーカーを配合したことで生まれたジョワユーズは、父の産駒らしくダート馬に出ました。
結果的にきょうだいのなかで唯一のダート馬となったジョワユーズは、JRAのダ1800の新馬戦を勝っています。
非常に馬っぷりの良い馬体で、繁殖牝馬になっても期待できると思っていましたが、初仔と2番仔(ともに父はヘニーヒューズ)は未勝利でした。
ただし、3番仔のタイセイサーブル(牡3歳、父エスポワールシチー)は、母と同じくJRAのダ1800で勝ち上がっています。
ジョワユーズについても芝系の種牡馬を配合したら芝馬に、ダート系種牡馬を配合したらダート馬に出す傾向にあるかもしれません。
彼女の5番仔となる本馬は、父にインディチャンプを迎えて生まれた産駒です。
インディチャンプは、G1安田記念とG1マイルチャンピオンシップという2つのG1を制するなど、一級のマイラーでした。
ステイゴールド系ながらスピード優位の馬だったためか、インディチャンプは他のステイゴールド系よりもスピード系の産駒を出す傾向にあります。
JRAの芝・ダートで勝っているインディチャンプ産駒を調べると、どちらの条件でも平均勝ち距離は1600前後なので、父の遺伝的影響が強く出ていると考えられます。
また、芝・ダートの比率では、JRAにおける産駒の勝ち鞍のうち約80%は芝によるものであり、このあたりはステイゴールド系あるいはサンデーサイレンス系らしさを感じさせます。
現状のインディチャンプの産駒成績を参考にすると、芝のマイル前後の産駒が多いので、母がダート馬であっても本馬の適性は芝のマイル前後にあるのではと考えています。
血統的には、本馬の血統のようにエンパイアメーカーの血を持つ繁殖牝馬に対してキングカメハメハの血を持つ種牡馬を配合すると、かならずトライマイベスト=El Gran Senorの全きょうだいクロスができます。
現状、この配合パターンは成功していて、芝マイルのG3を3勝しているトロヴァトーレ(父レイデオロ)や同父でG3アンタレスS勝ち馬のムルソー、あるいはG3ユニコーンS3着のメイショウズイウン(父ホッコータルマエ)などが活躍しています。
それとは別に、本馬の血統ではラストタイクーン≒モガミポイントによる相似クロスも意識しました。

どちらの父もNorthern Dancer系×Buckpasser牝馬の組み合わせであり、母父もNasrullah系×Princequillo牝馬の組み合わせを持ちます。
全体として、かなり血統的親和性の高い関係だと考えます。
このように、全きょうだいクロスや相似クロスといった手法を用いて近親度を強くせずに健康さを保ちつつ、優れた血脈に由来する資質の固定に挑んだ結果として、本馬の血統パターンに至りました
馬体的には、大き過ぎでもなければ小さくもない、ちょうど良い馬体の持ち主だと思っています。
インディチャンプ産駒には脚が短めの馬も多くいますが、本馬のバランスからするとそれほど重心が低いとは感じないので、マイルくらいの距離はあって良い馬だと感じています。
気性的にもどっしりとしていて牡馬らしく、ステイゴールド系なので将来的には気の強さを前面に出す可能性があるものの、現状では扱いやすい馬です。
セール当日まで残りわずかですが、最後まで気を抜かずにセリ馴致を含めた飼養管理に努めてまいります。
なお、本馬とは直接的な関係はないのですが、諸事情によりレポジトリ撮影が提出期限に間に合いませんでした。
本馬の購買をご検討の方におかれましては、こちらのページから当該ファイルをダウンロードしてくだされば、レポジトリの閲覧は可能です。
レポジトリにつきましては、無断転載・転用を固く禁じさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
本馬に関してお問い合わせがございましたら牧場公式サイトからご連絡いただくか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入くださるようお願いいたします。
当場から折り返し連絡させていただきます。
