今年の初勝ちはピューロマジックから!

今年もよろしくお願いいたします。

1月6日、京都第6R(芝1200、3歳1勝クラス)に当場生産馬のピューロマジック号が出走しました。

 

 

2歳1勝クラスのさざんか賞で2着した前走が評価されたのか、今回のレースは1番人気に支持されていました。

いつも通りスタート良く飛び出したピューロマジックは、そのまま先頭に立ってレースを引っ張っていきます。

逃げながらも、本馬にとっては早すぎない程度のペースでレースを進めていきます。

最後の直線になって、鞍上の坂井瑠星騎手のゴーサインに応えて加速したピューロマジックは、結局2着馬に2馬身差をつけて優勝しました。

馬主様をはじめ関係者の皆さま優勝おめでとうございます。

本馬は、2022年のセレクションセールにて現在の馬主様にご購買いただきました。

セール上場に向けての当時の記事はこちらからご参照ください。

 

【1歳時のピューロマジック】

 

改めて1歳時の立ち姿を見ても、どちらかと言えばダート向きと言えそうなのですが、兄馬たちもそういう馬体をしていながら芝もこなしてしまいます。

母メジェルダの芝適性が産駒たちに程よく反映されているのでしょう。

1勝クラスを勝ったことで、今後は重賞も含めたOPクラスのレースに出走することになります。

短距離スピードに秀でた馬だけに距離延長は難しいかもしれませんが、これからも明るいニュースを当場に届けてくれるような勝ちっぷりだったので、今後も期待しながら応援したいと思います。

クラブ募集馬2頭(当歳)の近況

12月も下旬を迎えようとしていますが、クラブ募集馬2頭の近況をお伝えいたします。

まずはローレルクラブ募集馬であるファーストチェアの2023からです。

 

11月末日時点での本馬の測尺は、以下のとおりです。

【体高】144cm 【胸囲】164m 【管囲】18.6cm 【馬体重】343kg

前回の近況報告では当場平均より一回り大きな馬体とお伝えしましたが、今回はより当場平均に近い数字になります。

非常に順調な馬体の成長を遂げている一頭で、今後もこの成長曲線を維持してほしいと考えています。

牝馬にしては飼い食いも良好なタイプで、どちらかと言えば太り過ぎないように気を付けている状況です。

この1ヶ月で精神的な成長も見られて、放牧時や集牧時に見せる我儘な面も以前に比べて解消されてきました。

心身ともに成長を感じさせる1ヶ月だったと言えますし、来月から1歳になりますが現時点で不安材料はありません。

 

次に、ターファイトクラブ募集馬で満口にしていただいたゼフィランサスの2023の近況を報告いたします。

 

 

11月末日時点での本馬の測尺は、以下のとおりです。

【体高】142cm 【胸囲】154m 【管囲】18.3cm 【馬体重】290kg

数字を見る限り体高が伸びていますが、実際に見ても10月の頃よりも重心が上がり気味な印象を受けます。

10月末に比べて胸囲や管囲にそれほど差異が認められませんが、馬体重が20kgほど増えているように数字以上に成長を感じる1ヶ月でした。

本馬は、放牧地が雪で覆われているときは青草が食べられないので厩舎での飼い食いも良好ですが、少し暖かくなるなかで雪が解けて青草が食べられる状況だと厩舎での飼い食いはそこまで良好とは言えません。

馬体がそれほど大きくないので飼い葉の量も多くは食べられませんが、これに関しては飼い葉をたくさん食べる傾向にある厳冬期を利用して改善したいと思っています。

相変わらずキビキビと軽やかに歩く馬で、当場から巣立って育成場やトレセンに入ってからのほうが評価が高くなりそうなタイプだと見ています。


 

この2頭は順調に昼夜放牧できていますが、最近の天気は寒暖の差が大きく、当歳馬のなかには熱発をして一時的に舎飼いにする馬がいたりと少し不安定な1ヶ月でした。

むしろ寒いならば真冬日がずっと続くくらいのほうが、意外と馬の体調は安定するものです。

もう少しでそういう季節になりますから、2頭を含めて当歳馬全体がなんとかこの時期を乗り越えてくれるように、これからもしっかりと飼養管理に努めていきます。

 

2024年度の生産予定馬名簿を更新

牧場公式サイト内にて、2024年度の生産予定馬名簿を更新いたしました。

興味のある方は是非ご参照ください。

来年度は23頭の生産を予定しております。

ラインナップとしてはディープボンドの半きょうだいやノースブリッジの半きょうだい、またモズベッロの半きょうだいやフルデプスリーダーの全きょうだいも誕生予定です。

一方で、輸入繁殖牝馬のサンセットキスがキタサンブラックの仔を、先月米国キーンランド繁殖馬セールで購入したルイヴィルファーストはGun Runnerの仔を出産予定など多彩なラインナップになっております。

来年の当場における生産予定馬に是非ご注目ください。

 

米国のキーンランド11月セールにてルイヴィルファースト号を購買

11月8日から開催された米国のキーンランド11月セールに参加して、Girolamo産駒のルイヴィルファースト号を落札しました。

 

 

前回渡米して購買したのがハーランズルビーなので、久々の米国繁殖馬セール参加となりました。

円安の関係もあって、渡米前から購買候補を選ぶのがなかなか難しいセリになりそうな予感はありましたが結果的にその予感が的中してしまい、ファシグティプトン11月セールへのセール参加は下見はしたものの予算の関係もあって見送ることに。

その分、キーンランド11月セールのほうは1日目、2日目の上場馬の下見をしっかりして、さまざまなパターンを想定しながらセールに参加しました。

結果的に、Book1と呼ばれるセール1日目に上場されたルイヴィルファーストLouisville Firstを落札、購買することができました。

年齢が10歳ということでそれほど若くはありませんが、その年齢を感じさせないほどの張りのある馬体と、滑らかでしっかりとした歩様に下見段階から好印象を抱いてました。

彼女は、2024年度の米国繫養種牡馬のなかで種付料が最高価格タイのGun Runnerを受胎中です。

彼女の初仔(4歳)と2番仔(3歳)がいずれもGun Runnerの牡馬で、それぞれ米3勝、米2勝するなど実績を残している配合になります。

また、3番仔にあたる2歳牝馬も3戦して4着、3着、2着と来ているので今後勝ち上がる可能性は十分です。

さらに、1歳の牝駒は名種牡馬Tapitの産駒なので、彼女も米国で活躍してくれるのではと期待しています。

ルイヴィルファースト自身は、米国にてステークスを勝つなど16戦3勝。

彼女のいとこには米G1勝ち馬が2頭、さらにいとこの産駒にも米G1勝ち馬がいるなど、活力がある牝系出身なのも魅力です。

彼女自身、それほどメジャーな血脈は持っていないので、日本におけるサンデー系、キングカメハメハ系など主要な系統の種牡馬と配合可能なのも購買理由の一つであります。

血統を遡るとNasrullahやRoyal Chargerといったスピード系血脈の影響が強いように思われるので、この2頭の近親であるMahmoudを強く持つサンデー系種牡馬とは相性が良いのでは、と購買前から考えていました。

もちろん、NasrullahやRoyal Chargerの影響をさらに強く引き出すようなスピード系配合もいけそうです。

まずは、来春出産予定のGun Runnerの産駒を楽しみに待ちたいと思います。

 

クラブ募集馬2頭(当歳)の近況

クラブ募集馬(当歳)2頭の近況をお伝えいたします。

まずはローレルクラブ募集馬であるファーストチェアの2023からです。

 

 

10月末日時点での本馬の測尺は、以下のとおりです。

【体高】143cm 【胸囲】159m 【管囲】18.5cm 【馬体重】327kg

当場の当歳馬世代は1月生まれと2月生まれで過半数を占めますが、2月生まれの本馬も当場平均に比べて一回り大きなサイズになります。

馬房内にいるときは大人しい感じなのですが、放牧や集牧時にはまだ我儘な面を前面に出すなど、人間とのコミュニケーションという点ではまだまだ勉強が必要な馬です。

それでも、多くの会員さんにご来場いただき見学いただいてるので、馬房から出して1頭で馬を見ていただくことには慣れてきた印象です。

骨量や張りのある筋肉など、現時点では十分な成長を見せています。

本馬の見学の際に、高齢馬の産駒という点を懸念されている会員さんもいらっしゃいましたが、普段から馬を扱っている当事者からすると他馬よりむしろ健康的に成長していると感じています。

 

 

10月末日時点での本馬の測尺は、以下のとおりです。

【体高】140cm 【胸囲】152m 【管囲】18.2cm 【馬体重】269kg

ファーストチェアの2023に比べると数字上では差があるように、実際に他の当歳馬たちに比べると少し小柄の馬体です。

3月中旬の生まれというのは当場平均と比べると少し遅めの誕生日であること、また母ゼフィランサスが少し小柄な馬体というのも現時点では関係しているのかもしれません。

ただ、キビキビとしたバネの効いた歩様、丸みを帯びた張りのある四肢の筋肉などは明らかに本馬の長所で、俊敏性などは全兄ディープボンドの同時期より上だと評価しています。

脚元を含めて綺麗な骨格のつくりをしていて、将来に向けてそれほど崩れない感じで馬体の成長を遂げていきそうな印象です。

どっしりとしている反面、モガミヒメ牝系に共通する気の強さをしっかりと持っていて、この気の強さの度合いがどれほどになるかが本馬の距離適性のカギになってきそうです。

 


 

先週まで米国の繁殖馬セールに参加していた関係で、帰国後に溜めていた仕事をこなすなかで、クラブ馬の近況報告が遅れたことをお詫びいたします。

すでに前回の測尺から半月が経過していて、2頭ともだんだんと馬体的な幼さが抜けてきて、それぞれ馬体に個性が出てきそうな時期を迎えています。

同じ放牧地で順調に昼夜放牧できているので、これからの冬期の昼夜放牧に向けて、しっかりとボディコンディションを整えていきます。